月別アーカイブ: 2013年9月

精査と記録作業

本日は先週とは打って変わって、30度を越える夏日のなかでの調査となりました。

季節はずれのセミの鳴き声の中、調査も順調に進んでまいります。

 

調査区1では掘り残していた部分を掘削し、最終的な遺構の確定を目指します。

調査区1では窯の可能性の高い赤い土が検出されており、この範囲を丁寧に掘り進めて決めていきます。土を見極めながら、丁寧におこなう作業は、とても気を使う作業です。

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こちらは、窯と灰原との関係を考えるために、土層の堆積状況を精査しています。窯の中に落ち込んだとみられる赤い土の上に、灰原の土層である黒い土が堆積しているので、これで遺構の先後関係が判明するわけです。

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調査区2では、土の堆積状況を図化して、記録として残していきます。

発掘調査では、発掘したことによって得た情報を、図化することで記録していきます。

図化を行なう作業も、発掘調査ではきわめて重要な作業の一つです。

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留学生、2回生が丁寧に記録作業をおこなっているところです。

 

現地説明会まで、残すところあと3日となりました。

当日に皆様により良い状態で成果を報告できるよう、準備に励みたいと思います。(M)

現地説明会のお知らせ

大阪大学考古学研究室では、亀岡市教育委員会のご協力のもと、2013年8月28日より篠窯跡群西山1号窯の発掘調査をおこなってまいりました。西山1号窯は、須恵器の生産から瓦の生産への移行期の窯として、昨年度の2月に1次調査(測量調査)、8月より二次調査(発掘調査)を進めて参りました。その結果、西山1号窯が須恵器・緑釉陶器・瓦を生産していた窯跡であった蓋然性が高まりました。

つきましては下記のとおりに、現地説明会を開催します。発掘調査地は山中のため、坂の上り下りも激しく、足元も非常に悪いですので、歩きやすい服装でご参加ください。

現地への詳しい道順は明日、当ブログでお知らせします。

 

 

日 時:2013年9月15日 13時半より

遺跡名:西山1号窯

所在地:京都府亀岡市篠町王子西長尾1-15

調査主体:大阪大学考古学研究室

アクセス:現場には駐車場がございませんので、徒歩にてお越しください。

王子バス停または篠バス停より、徒歩約30分

連 絡 先:宿舎(若木の家)0771-25-0977

調査も中盤!!

本日も天候に恵まれ、晴天の下での作業となりました。

 

調査区1では、昨日検出した灰原を追いかけて掘削をおこないました。

すでに検出した土を手がかりに、その広がりを確かめていきます。

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調査区2では、窯の範囲を確定するため、引き続き掘削をおこないました。

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今年、研究室に入ったばかりの2年生も奮闘しており、調査の中でどんどん

力をつけていっています。

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また、昨日の緑釉陶器・須恵器に続き、今日は数多くの瓦が検出されました。

手のひらより大きな平瓦の破片が5片程度まとまってあらわれました。

1つの瓦の表面には縄目のタタキ目がみられ、もう1つの瓦の裏側には布目も鮮明にみえます。

こうした情報は、瓦を分析していくうえで、大きな手がかりとなるので、

遺物の取り上げたあとの作業が待ち遠しく感じます。

 

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調査現場では毎日、新たな発見があります。

調査団一同、毎日どんな発見があるか楽しみにしながら調査に励んでいます。(M)

秋晴れの発掘調査

 

本日は久しぶりに一日中の晴天で、雨天で作業が行なえなかった分の遅れを取り戻すべく、調査団一同集中して作業に臨みました。

昨日と同様、調査区内を部分的に区画して掘り下げを行ないました。

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調査区1、調査区2ともに、灰や炭が堆積した、灰原と考えられる真っ黒な土層が検出されています。今後、灰原の広がりを調べていくために、掘削の範囲を広げていきます。

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調査区1の西半では、須恵器や緑釉陶器を数多く含む堆積が発見されています。多量の遺物が出土した状況を写真撮影して記録に残しています。

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下の写真は、調査区1から出土した緑釉陶器の破片です。光沢のある緑色のガラス化した釉薬が表面にみえます。焼き物の本体である素地(そじ)を一度、窯で焼成した後に、鉛を主成分とする釉薬を表面に塗って、再度焼成されます。高度な技術を必要とする焼き物です。

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本日の参加者で、記念写真を撮影しました。

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雨上がりの発掘調査

 

本日、午前中は天気に恵まれませんでしたが、現場のテント内で雲が過ぎ去るのを辛抱強く待ち続け、午後からは無事作業を行なうことができました。

調査を行なっていない間、調査区を風雨から保護しておくためにブルーシートを被せてあります。

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ブルーシートの上に溜まった水を慎重に取り除き、シートを外して、本日の調査開始です。

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前日までに発見されていた土層の広がりが、どのような性格の遺構や堆積であるかを確認していくために、調査区内を部分的に区画して掘り下げていきました。

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黄色の土をはがしてゆくと、真っ黒な土の広がりが鮮やかにみえてきました。

操業時にでた灰や失敗した焼き物の欠片を捨てた灰原です。

明日も引き続き掘削を行ない、現在確認されている土層がどのような範囲に広がっていくかを探っていきます。

また、本日の調査では、沢山の遺物が出土しており、これらについても宿舎に戻ってから整理を進めています。

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(I)

雨に阻まれて

本日も小雨の微妙な天候のなか作業を始めました。

調査区1では昨日とった平面図に標高を落とす作業に入りました。

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調査区2では1m平方の碁盤目に分割できるように釘を打ちました。この作業によって、調査区2の具体的にどの地点に遺構が存在しているか把握しやすくなります。それと並行して平面図の作成を進めました。130907-2

その一方で、テントの中をより一層快適にしようと整理整頓にも力を注ぎました。あいにく写真は撮り忘れてしまったのですが、広々としたテントはやはりいいものです。

午前中は快調に作業を進めていったのですが、午後になると雨が激しく降り出し、本日の作業は中止となりました・・・

お天道様の機嫌がよろしくないようですが、限られた時間の中でやれるだけのことはやりたいです。(N)

 

平面精査と記録作業

 

本日は天候に恵まれ、雨で中断されることなく、一日の作業を終えることができました。

まずは前日に引き続き、調査区1、2において掘削と精査を進めました。

調査区1、2ともに、前日までに発見されていた、焼け土などを含む赤い土や、灰や炭などを含んだ黒味がかった土の広がる範囲が判明したので、現時点での状況を記録する作業に移りました。

土の新鮮な面がみえるように清掃を行なったのちに、写真を撮影します。

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調査区1では、写真撮影後に、平面図の作成に進みました。

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今後は、さらに土を掘り下げ、どのような遺構が眠っているのかを明らかにしていきます。

 

秋を感じる涼しげな風が吹くようになり、調査も行ないやすい気候になってきました。

秋雨や台風などに悩まされることなく、停滞気味の調査が進んでいくことを祈るところです。

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待ち望んだ掘削再開

今日は連日の雨も止み、晴れ間ものぞく調査日和となりました。

 

調査団では、毎日生活当番が朝食を作っています。

この朝食を1日のエネルギーにして、調査団一同、発掘現場に向かいます。

今日の朝ごはんの一品は、阪大名物もやし寿司!

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さて、発掘現場では昨日に引き続き掘削作業をおこないました。

調査区1では遺構と考えられる土層が広がりをみせたため、確認するために調査区を拡張しました。

多くの須恵器・瓦の破片が出土したため、慎重に掘削をおこないました。

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調査区2でも、窯と関連すると考えられる赤色土が検出されたため、その範囲を探っています。

慎重に土の色を見極めながら、掘削をおこなっています。

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調査の終わりには発掘現場で、各調査区での成果を共有するために、ミーティングをおこないます。

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明日も晴れたらいいな、と願っています。(M)

雨天中止

本日も、昨日に引き続き掘削作業を行ないました。

 

2つの調査区で調査を進めました。

調査区1では、昨日掘削した範囲を精査しました。

精査は、根や堀った土を丁寧に除去して、土を観察するための重要な作業です。

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調査区2では、さらに掘削をすすめ、土が平面的にどのように広がるのかを

観察していきます。

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さて、午前中は雨の合間を縫いながらの作業でしたが、

昼前になると雨も本格的に。

天候の回復を祈り、テントの中で、雨をしのいでいました。

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残念ながら2日連続での中断となってしまいました。

 

 

宿舎に戻ってからは、今までに出土した遺物にマーキングを行ないました。

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天候に阻まれながらの調査となっていますが、油断大敵。

緊張感を維持して調査を行ないたいと思います。(M)

掘削再開

本日はようやく雨も上がり、現場での発掘調査も再開できました。

 

3日前を思い出し、掘削を進めていきました。

本日は新たな調査区を設け、こちらも掘削を開始しました。

須恵器や瓦、窯壁などが出土しています。

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残念なことに、昼過ぎには雨が降り始め、本日も作業は中断となってしまいました。

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天候に左右されながらの、作業になっていますが、今後、新たな成果を報告できるようにがんばりたいと思います。(M)