今日も窯の精査を続けました。
昨日までには、残存した窯壁を断続的に三箇所ぐらいで確認していました。
その続きとして、窯内外の堆積を確認していくことにしました。
既に分かった窯の範囲を小区画に区分して掘っていきました。
断面を通して、土層の上下堆積状況が理解できるようになります。
窯の外側は何層もの流土に覆われています。
その流土の一部は、窯壁の残した断面の上にのっているので、窯が崩れた後に流れてきたことが分かりました。
窯の北側では、二つの灰原を確認しました。
二つの灰原の間に、別の黄色い土層があるので、時代が異なっていることがわかります。
各層の上下関係を追求しながら、土層から出土した遺物を詳細に検討すると、
所属する年代も解明できるかもしれません。
今後の室内作業で更に詳しく情報が得られるようにしたいと考えています。
図面作業も進んでいます。
発掘調査の現場では掘削作業だけではなく、記録作業もあります。
一度掘り下げたら、堆積した土と遺物が二度と戻らないので、
文字、図面や写真で残さないと、情報を永遠に失われます。
ですから、きちんと記録しなければなりません。
今日は断面図を取りました。
土層を色と質から分けて、高さを測るレベルという機械で測定し、図面で記録しました。
一日の作業で精神力と体力をだいぶん使いました。
今日も、研究室内の伝説の達人による料理を通して、元気を補給します。
明日もがんばりましょう!
(R)