作成者別アーカイブ: 西山1号窯発掘調査団

機材準備

本日は、明日からの発掘調査に備え、機材の準備を行いました。

西山1号窯の発掘調査では、宿舎を借りて集団生活を行なうため、発掘に必要なもの以外にも生活用品なども加わった、大量の機材や道具の準備が必要です。

量の多い荷物を、なるべく小さくまとめるためには、長年の経験がモノをいいます。

150215 3

現場に持って行く機材は、数量や状態について念入りにチェックし、最後は一箇所にまとめます。

150215 2

今年も実習室の机の上、下に多くの機材が集められました。

明日からはついに現場が開始されます。

今日のようなチームワークで、冬の発掘調査も乗り切っていきたいと思います。(T)

結団式

本日、ついに調査団の結団式を迎えました.

16日からの調査に向けての説明が中心でしたが、これから調査を共にする仲間を確認しあう会でもあります。今回の調査は1回生も多く参加するため大人数での結団式になりました。

3次調査のときとは違い、今回は寒い中での発掘になります。みなさん防寒対策はしっかししましょうね!

前回の調査とは違うことも多いですが、一致団結してこれからの調査を楽しく頑張りたいものです。

DSCF3523

その後は現場初参加者を中心とした機材講習会がありました。発掘調査ではさまざまな機材をフル活用しますが、中には使い方が難しいものも。

DSCF3575

しっかり勉強して調査の際は使いこなせるように頑張りたいです!

(T)

発掘調査再始動

本日より、西山1号窯調査ブログの更新を再開したいと思います。

昨年の夏季の調査では、天候不順などで調査を中断しておりましたが、2月16日から発掘調査を再始動します。

現在は発掘調査の再開にむけて、着々と準備を進めています。

まずは今回の調査から新たに現場に参加する人もいますので、事前勉強会を行ないました。150128 3

昨年度の発掘調査で得られた所見について、大学院生が発表し、今回の調査の目的の再確認や調査の際の留意点について整理しました。

先生方からも様々な意見を頂き、具体的な案も多く出されました。150128 1

今回の調査は窯構造の確認が重要な目的ですので、事前にしっかりと発掘調査の方針を定めておく必要があります。

来週からは、結団式や機材の準備などを予定しています。

今回は冬場の調査になりますので、体調にも気をつけて頑張っていきたいと思います。   (T)

現場撤収

本日は今年の現場の最終日となりました。

本日は現場や宿舎に置いていたものの撤収作業を行ないました。

DSCF0541

本日の作業に備え、まずはしっかり朝食をとること。見ての通り、伝説の料理人がかなり腕を振るってくれました。

DSCF0549

現場の方では、機材を片づけたり、テントを解体したりしました。

DSCF0569

テント解体終了。

宿舎の方では、汚れた機材の泥落としや掃除を行ないました。今のうち掃除しておかないと、泥などが固まってしまい、使いにくくなってしまいます。嬉しいことに、本日は太陽が出ていて日干しが出来ました。

DSCF0578

機材の片付けが終わると、大阪大学に持って帰る荷物を車に積める作業です。

DSCF0594

一つでも多くの荷物が載るように、並べ替えたりして、最高の組み合わせを探ります。

最後に今年大変お世話になっていた宿舎を離れる前に、集合写真。

DSCF0610

今年の夏は、天候不順などにより調査環境が良くなかったため、当初の予定を変更して、いったん調査を終了することにしました。可能であれば、来年の冬季に調査を再開したいと考えております。このブログで成果を期待頂いていた皆様には誠に申し訳ございませんが、何卒ご了承ください。本年の夏季調査のブログは、本日にて終了いたします。ご覧いただいた皆様、ありがとうございました。

(J)

埋め戻し完了

今日も昨日に引き続き、調査区の埋め戻し作業を行ないました。埋め戻しの前にみんなで栄養を補給しました。

まずは調査区1で図面を仕上げ、窯の焚口付近と考えられる場所から検出された遺物を取り上げました。

そして、とうとう調査区1のほうも埋め戻しを行ないました。引き続いての埋め戻しで、疲れもたまってきましたが、準備運動を適宜繰り返し、全力で作業。

たいそう

調査をはじめたころには、まっさらな土嚢袋に土をいれたはずなのに、今日埋め戻すときに再会すると、土嚢袋は泥に汚れ、水を吸って重くなりと変わり果てた姿に。

男子学生は奇声をあげつつ、全身の力を振り絞って土嚢袋をほおり投げ、丁寧に敷き詰めたあとは、何度も踏み固めます。

どういうわけか、毎年埋め戻しのときは妙なテンションになりますが、それも発掘調査の風物詩。

うめもどし

昨日夜に食べた亀岡牛のおかげか、2日以上かかるかな、と見込んでいた埋め戻しは、今日で終了。きちんと埋め戻した調査区は、まるで発掘を始める前のような状態。

この後、調査完了時の様子を写真撮影し、調査現場での作業はひととおり終了です。

うめかん

埋め戻しと同時に機材の撤収もすすめました。現場で使ってきた機材を宿舎に持って帰り、今までの汚れを丁寧に落としました。今年の現場は雨の日も多く、毎日泥落としをしているにも関わらず、予想以上に泥が機材に付着していました。まだ少し機材の掃除が終わらなかったため、明日に繰越しとなりました。

今日の夕ご飯はみんな大好きカレーでした。普段料理をしない二人でもカレーなら大丈夫。

肉体労働で疲れた後なので、大盛のカレーはすぐにたいらげられていました。

今日で大方の作業は終了。明日は機材撤収や片付けなどが主な作業となります。そして、このブログも明日では終わりとなります。ご覧頂いた全ての皆様に感謝です。

(H)

埋め戻し開始

午前中は雨のために、近くのコンビニで待機しました。雨が無事に小降りになってきたため、お昼前から作業を始めることができました。

今日は、調査区1では、昨日までに終わらなかった図面の作成を継続しました。図面を作成することで、埋め戻した後でも遺構の状態がどのようなものであったのかが分かるようになります。レベルという標高を測定できる機械を用いて、各地点の標高を図面に落とします。

また、図面の作成が終わっている調査区2では埋め戻しを行ないました。埋め戻しでは、これまでに作ってきた土嚢を敷き詰めて、あらかた地面が土嚢で埋まったら、今度は表土をそのうえからかぶせます。

DSCF0325

表面が完全に土で覆われて、土嚢が見えなくなれば完成です。土嚢は見かけ以上に重く、投げたり運んだりするのに体力を使います。大変ですが、みなで和気藹々と土嚢を敷き詰めていきました。

DSCF0406

これは、地面を大きな木槌(かけや)でたたいて固めている様子です。かけやで固めてゆくことで土の下にある土嚢が露出しないようにします。

DSCF0426

今日の夜ごはんは焼肉です!

見た目のとおり非常においしい亀岡牛のお肉を食べられて、がんばった甲斐があったと思える一日でした。

明日もがんばりましょう!

(H)

図面作成

きょう(9月3日)は曇り。現状の遺構平面図・土層断面図の作成と写真撮影の補足を行いました。

土層断面図とは、垂直に掘られた調査区壁面にみえる土層の堆積順序を記録した図面です。平面図では、遺構や遺物の位置関係が分かりますが、土層の上下関係は解読できません。遺跡の発掘調査では、検出された遺構の時間的な前後関係を知ることが大切ですので、土層断面図やその写真が重要な記録となるのです。

図面を作成するのには、もちろん土層の前後関係や変わり目を判断しなければなりません。土の色と質といった細かい特徴を先生に教わりながら、断面図を作成しました。

未命名 -1

平面図もトータルステーションという精密測量機器を用いて、順調にすすみました。

未命名 -4 未命名 -2

最後は土層の堆積状況を写真撮影。デジカメだけではなく、フィルムカメラを用います。

未命名 -3

あとは、埋め戻す作業に入ります。

明日(9月4日)の発掘調査は休みとなります。明日の休みに伴い、ブログの更新も一日休みとなります。このブログを関心いただいていた皆様には誠に申し訳ございません。何卒ご了承ください。

(R)

写真撮影

本日は、埋め戻し前に現状を記録するために写真撮影を行ないました。

まず写真撮影に備えて、調査区を綺麗に清掃しました。各土層の色を鮮明にみせるために、薄く土を剥いでフレッシュな面を出します。また、散乱している石ころを取り除いたり、目立つ根っ子を切ったりして、写真に綺麗に写すための作業をしました。

この清掃作業。本当に根気がいる作業です。屈んでチマチマと土を取り除く作業は、普段使わない部分の筋肉を疲労させ、きれいになったように思えない灰原上層をみると精神的にもこたえます。

DSCF0163

続けること半日、清掃作業がやっとのこと終わると、写真撮影の時間です。日が照っていると、色がうまく映らないなどいい写真が撮りにくいです。

ですので、影を待つことがコツです。そのせいで今日の作業時間は少し延びてしまいました。

DSCF0235

しかし、粘ったかいあって、いい写真が撮れて良かったです。

宿舎に戻ったら、すごく美味しいご馳走が待っていました。

DSCF0251

宿舎ではケイフーズさんのお弁当に加えて、生活当番が今夜の一品料理をふるまいます。

今日の生活当番は二人とも料理が上手で、女子力が高く、そのお陰で元気を取り戻せました!

それと、ごはんにかけるふりかけも人気メニューのひとつ。

DSCF0254

みんな大好きすきやきふりかけは、調査団の大切な支えとなっています。

充電完了。明日も頑張りましょう!

最後に、ここで少しお知らせをしなければなりません。

今年の夏は、天候不順などのために調査環境が良くないため、
当初の予定を変更して、いったん調査を終了することにしました。
可能であれば、来年の冬季に調査を再開したいと考えております。
明日以降は、現状の検出遺構について写真や図面の作成をおこなった後、
すぐに埋め戻しに入りたいと考えております。
このブログで成果を期待いただいていた皆様には
誠に申し訳ございませんが、何卒ご了承ください。

(J)

雨で宿舎待機

今日はずっと一日中、雨が降ったため、発掘作業ができませんでした。

ただ、雨が少し止んだ時間に、発掘現場に行って状況を確認しました。
調査区の上を覆っている防水用ブルーシートに溜まった水をとり、調査区が浸水しないようにシートを張り直しました。

DSCF0148

今日は現場での作業ができないので、宿舎で出土した遺物を洗う作業に入りました。
遺物を洗いながら、細かく特徴を観察します。
須恵器の鉢類が多いですが、緑釉陶器や軒平瓦などもあります。
遺物を検討すると、出土遺構による様相の差がありそうです。

DSCF0141 DSCF0143

天気予報によれば、明日は晴れになるとのこと。
てるてる坊主、頑張ってください。明日の晴れをお願いします。

最後に、ここで少しお知らせをしなければなりません。
今年の夏は、天候不順などのために調査環境が良くないため、
当初の予定を変更して、いったん調査を終了することにしました。
可能であれば、来年の冬季に調査を再開したいと考えております。
明日以降は、現状の検出遺構について写真や図面の作成をおこなった後、
すぐに埋め戻しに入りたいと考えております。
このブログで成果を期待いただいていた皆様には
誠に申し訳ございませんが、何卒ご了承ください。

(R)

窯の精査を続ける

今日も窯の精査を続けました。
昨日までには、残存した窯壁を断続的に三箇所ぐらいで確認していました。
その続きとして、窯内外の堆積を確認していくことにしました。
既に分かった窯の範囲を小区画に区分して掘っていきました。
断面を通して、土層の上下堆積状況が理解できるようになります。

DSCF0109

窯の外側は何層もの流土に覆われています。
その流土の一部は、窯壁の残した断面の上にのっているので、窯が崩れた後に流れてきたことが分かりました。

窯の北側では、二つの灰原を確認しました。
二つの灰原の間に、別の黄色い土層があるので、時代が異なっていることがわかります。
各層の上下関係を追求しながら、土層から出土した遺物を詳細に検討すると、
所属する年代も解明できるかもしれません。
今後の室内作業で更に詳しく情報が得られるようにしたいと考えています。

図面作業も進んでいます。
発掘調査の現場では掘削作業だけではなく、記録作業もあります。
一度掘り下げたら、堆積した土と遺物が二度と戻らないので、
文字、図面や写真で残さないと、情報を永遠に失われます。
ですから、きちんと記録しなければなりません。

今日は断面図を取りました。
土層を色と質から分けて、高さを測るレベルという機械で測定し、図面で記録しました。

DSCF0116

一日の作業で精神力と体力をだいぶん使いました。
今日も、研究室内の伝説の達人による料理を通して、元気を補給します。

DSCF0135
明日もがんばりましょう!

(R)