待ちに待った快晴!

本日は朝から快晴で、当初危惧されていた雷雨にも遭わずに済みました。

本日の主な調査内容は測量作業などです。

測量では、新たな杭にレベル移動を行ないました。

このほかに、TS(トータルステーション)という機器を用いて

閉合トラバースという作業を行ないました。

TSとはこのような機械です。

閉合トラバースとは、発掘する調査区などを国土座標上で表示する際に用いる

骨組みを作成する作業です。

事前に打ち込んだそれぞれの杭が、相対的にどのような位置関係にあるのか

(どれくらい離れているのか等)を測定します。

下の写真の赤い木杭が今回の調査で新しく打ち込んだものです。

そして国土座標が判明している三角点(下写真のコンクリートの杭)を基準に、

調査に使う杭の位置情報を決定していきます。

こうして国土座標上にのった各杭の位置情報を元に、

実際に掘削する場所(調査区。トレンチともいいます)の正確な位置情報を把握することが出来ます。

手間がかかる大変な作業ですが、ここで高い精度で測量できるか否かが

今後の調査に大きく影響してくるので、作業も慎重に。

また昨日伐採した調査区ではいよいよ掘削が始まりました。

トレンチ(掘り下げる範囲のことです)を設定して、早速スコップを入れていきます。

 

これからの成果が楽しみです。

今日の夜から天気が崩れるとの予報がありますが、

みんなでてるてる坊主を作って晴天を呼び寄せたいと思います。

 

ゲリラ豪雨

本日で調査も3日目に入りました。

本日の作業は、測量と昨日に引き続き発掘調査区の伐採です。

伐採作業は今日でおおむね終わりました。

竹林で覆われ、見通しが悪かったこの調査予定区も

これで十分に地形が把握できるようになったと思います。

また、本日は午前早々に急なゲリラ豪雨にみまわれ作業をいったん中断しました。

それから待つこと3時間・・・。

(雨宿り中)

ようやく午後過ぎに雨がやみ、

作業を再開することができました。

午後からは、水平にみえる機械(レベルといいます、黒い彼が使用中)で

標高がわかっている地点から、

新しく杭を打って、そこに標高を移す作業などを行ないました。

発掘調査や測量調査には標高という高さの情報が欠かせません。

なので、標高がわかるポイント(杭)をつくって

調査しやすいようにするのです(これをレベル移動といいます)。

レベル移動も順調に進んでいます。

 

明日以降も天気の変化には十分気をつけつつ、作業を進めていきたいと思います。

本格的に発掘調査がはじまりました

本日から待兼山古墳群発掘調査の本格的な作業がはじまりました。

本日の作業は、

発掘調査に使用する機材の準備・運搬と、

発掘する地点の伐採などです。

機材準備では使用する機材の数を数え、

調査地点近くの搬入場所まで運びました。

 

一方、除草作業では、

最初は雑草が生い茂って、見通しがよくありませんでしたが、

作業の結果、こんなにも見通しがよくなりました。

明日から調査地点周辺の詳細な地形を把握するため

測量調査を開始する予定です。

今日は初日でみんな疲れが溜まっていますので、

明日に備えて英気を養いたいと思います。

結団式を行いました

本日は、14時より待兼山古墳群発掘調査団の結団式を行いました。

団長である福永先生から挨拶と調査目的の説明があり、

その後、調査に参加するメンバー各自が自己紹介を行いました。

今年の調査参加メンバーは22名です。

調査における諸注意や諸連絡が中久保助教よりありました。

 

結団式ののち、発掘調査の事前勉強会も行いました。

今回発掘調査をおこなう待兼山遺跡や、

古墳時代の概要、猪名川流域の古墳時代について、

3回生や大学院生から発表がありました。

 

また、福永先生を代表とする科研の研究会も実施しました。

赤穂市教育委員会の山中良平さんより、

「赤穂市有年牟礼・山田遺跡の調査成果」と題し発表をしていただきました。

最新の調査成果をふまえた内容であり、

古墳出現直前段階における墓制のあり方について、

非常に興味深い発表でした。