西山1-1号窯の構造

3月に入ってしばらくたちましたが、今日はこれまでの調査の中でも随一の寒さでした。

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主な作業は図面作成のため、軍手をはずして図面を書く学生の手はかじかみ、休憩時間には一目散にストーブの周りに集まります。

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調査中に雪がちらつくときもありました。

本日の作業は以上です。

 

また、本日の新聞報道などで発表されたましたが、西山1号窯の調査内容について、本日から少し補足させていただこうと思います。

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上に挙げているのは、先日(3月9日)に撮影した調査区の全景写真です(調査区の南西から撮影)。

西山1号窯 グリッド・調査区配置 4次調査 調

(撮影位置模式図です。クリックで拡大)

写真の手前と奥に、赤色の土の範囲がみえると思いますが、それらが窯跡です。

まずは、手前にみえる調査区1について説明します。

こちらでは、現在1-1号窯と呼んでいる窯が検出されています。

窯の特徴としては、傾斜の緩いほぼ平坦な場所に作られ、平面プランがやや丸みを帯びた二等辺三角形を呈します。このようなものは篠窯跡群では10世紀からみられる形態ですが、その中でも西山1-1号窯は新しい時期にあたります。

窯には2つの焚口(たきぐち)が付き、二等辺三角形の頂点から煙を出す構造をしているものと考えられます。

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(写真のうち、下の2人がいる位置が焚口です。写真の上部にある頂点が、煙を出す部分と考えられるところです。)

赤くみえる部分については、窯の中の温度が上がり熱を受けた範囲です。周辺には灰原と呼ばれる炭や窯での失敗品が堆積した黒い層が広がっています。

この1-1号窯については、今後も記録作業を行ないますので、明日もこの窯について説明させていただく予定です。

(T)

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