朝、目覚めると雨音。
現場中は特に憂鬱な気分になります。
本日は1-1号窯と1-2号窯の記録作業を行ないました。
西山1号窯の窯は両方とも残りが非常によくて、窯構造や機能について貴重な情報をたくさん提供してくれる資料ですので、丁寧に記録する必要があります。
まず、毎日作業のあと遺構にかけるブルーシートを外すことから始まりますが、その上に溜まっていた雨水を汲まなければなりません。
続いて1-1号窯と1-2号窯と二つの班に分かれて、図面の作成を併行して行ないました。
1-1号窯では、アゼの土層断面図を作成しました。
発掘調査では土層を色や砂の細かさ、混入物などで見分けます。
そして、その堆積状況を図で描くことにより、西山1号窯の場合は、窯がどのようにして壊れたのか、窯の床や壁の角度や特徴などを記録することが可能となります。
1-2号窯では、窯の中の平面図を作成しました。
窯の中の状況がそのまま残っていて、瓦や須恵器が大量に入っています。しかも床面との間に何層もたまっています。
遺存状態がこのように良好なため、窯内の半分を残しつつ、残る半分を慎重に下げていきます。しかし、一気に遺物を取り上げるのではなく、遺物の表面が出ている面を層ごとに記録した上で、取り上げ、そしてその下から新たに現れた遺物の表面を綺麗に掃除して、また記録を行ないます。この作業を何回も繰り返さなければなりません。
明日もこの作業の続きを行なう予定です。
現場が始まってもう一ヶ月ほど経過していますが、油断せずに明日も頑張りたいと思います。
宿舎に帰ると、カレーのにおい。
(J)
例えばDSCF5143の画像について、左右2枚のステレオグラフの写真を並べて、立体視できるようにできませんか?
それができると、現地の状況をつたえる迫力が増すのではないかと思いますが・・・。
どんたく さま
コメントありがとうございます。
ホームページの不都合などから返信が遅くなってしまい申し訳ありません。
ご希望に添えるよう努力しましたが、このホームページのサーバーでは、システムの都合からも少々実現が厳しいようです。
立体的な遺構や遺物のブログでの説明については、いつも苦心しています。
発掘調査現場では遺構の3次元測量なども行い、より視覚的に分かりやすい情報も記録するよう努めています。
それらの成果も含めた良い報告ができるよう、調査中のみならず、調査後も頑張りたいと思います。
返信有り難うございました。
3月も終わりに近づきました。
みなさん総動員で頑張っておられるようですね。
立派な成果が得られるよう、お祈りしております。